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猫とワタシ

おと と おと と

~ピアニスト朴令鈴*音音(おとね)工房~

この記事のみを表示するシューマン~ドイツ歌曲演習より

リート:シューマン

Robert Schumann ロベルト・シューマン
Du bist wie eine Blume きみは花のよう
Heinrich Heine ハインリッヒ・ハイネ

Du bist wie eine Blume,

きみは花のよう
So hold und schön und rein;
こんなにも優しく美しく清らかだ
Ich schau' dich an, und Wehmut
きみを見つめると、憂いが
Schleicht mir ins Herz hinein.
ひっそり心に忍び寄る

Mir ist, als ob ich die Hände
ぼくはこの手を
Aufs Haupt dir legen sollt',
きみの頭に添えるしかないようだ
Betend, daß Gott dich erhalte
祈ろう、神様がきみを
So rein und schön und hold.
清く美しく優しいままに在らしめるよう


「ミルテの花 作品25」から第24曲。1840年、シューマン30歳の年は「歌の年」と呼ばれ、「ミルテの花」、「リーダークライス」、「詩人の恋」、「女の愛と生涯」と名曲の数々が生まれています。
同年にクララと結婚しますが、この曲集は結婚式前夜にミルテの花を添えクララに贈られたそうです。

ミルテ
myrte

Du bist wie eine Blume
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この記事のみを表示するベートーヴェン~ドイツ歌曲演習より

リート:ベートーヴェン

Ludwig van Beethoven ベートーヴェン
Adelaide アデライーデ
Friedrich von Matthisson マティソン

Einsam wandelt dein Freund im Frühlingsgarten,

ひとり君の恋人は春の庭をさまよう
Mild vom lieblichen Zauberlicht umflossen,
優しい魔法の光に穏やかに包まれ
Das durch wankende Blütenzweige zittert,
その光は花盛りの揺れる枝からきらめく
Adelaide!
アデライーデ

In der spiegelnden Flut, im Schnee der Alpen,
照り返す流れの中に、アルプスの雪の中に
In des sinkenden Tages Goldgewölken,
沈みゆく日の光の金色の雲の中に
Im Gefilde der Sterne strahlt dein Bildnis,
星の世界できみの絵姿が輝く
Adelaide!
アデライーデ!

Abendlüfte im zarten Laube flüstern,
夕刻のそよ風が柔らかな葉の中で囁いている
Silberglöckchen des Mais im Grase säuseln,
五月のスズランが草むらで音を立てる
Wellen rauschen und Nachtigallen flöten:
波がざわめきナイチンゲールが歌う
Adelaide!
アデライーデ

Einst, o Wunder! entblüht auf meinem Grabe
いつか、おお、奇跡よ!ぼくの墓の上に咲き出でる
Eine Blume der Asche meines Herzens;
僕の心臓の灰から一本の花が
Deutlich schimmert auf jedem Purpurblättchen:
緋色の葉の一枚一枚に、浮かび上がるのは
Adelaide!
アデライーデ!

最後の節は想像するとちょっと笑ってしまいますが、素晴らしい曲!


Adelaide

この記事のみを表示するシューベルト①~ドイツ歌曲演習より

リート:シューベルト

私は週に数回、桐朋音大声楽科の授業にピアノを弾きに行っていますが、今年はとても楽しい授業に参加させて頂いています。
塩田美奈子先生のスペイン歌曲演習、鵜木絵里先生のミュージカル講座、そして加納悦子先生のドイツ歌曲演習です。いずれも後期のみの短い期間なのですが、それだけに毎回濃い内容で授業が行われています。

メーリケを再開する前に、ドイツ歌曲演習の今期の課題を訳してみようかなと思いたちました。授業で弾く前に訳しとかないとね。
まず来週の授業で歌われる予定のものを紹介します。


Franz Peter Schubert シューベルト
Der Hirt auf dem Felsen 岩の上の羊飼い D.965
Wilhelm Müller ヴィルヘルム・ミュラー
Wilhelmina Christiane von Chezy ヴィルヘルミーネ・フォン・シェジー


Wenn auf dem höchsten Fels ich steh',
In's tiefe Tal hernieder seh',
Und singe.

ぼくが一番高い岩の上に立って
深い谷を見下ろして
歌うと

Fern aus dem tiefen dunkeln Tal
Schwingt sich empor der Widerhall
Der Klüfte.

はるか深く暗い谷間から
深淵のこだまが
高く響き返る

Je weiter meine Stimme dringt,
Je heller sie mir wieder klingt
Von unten.

僕の声が次から次へ迫りくると
その声はいっそう明るく
下からこだまし鳴り響く


Mein Liebchen wohnt so weit von mir,
Drum sehn' ich mich so heiß nach ihr
Hinüber.

ぼくの恋人はとても遠くにいる
だから僕は遥かなる彼女に
熱い思いを抱くんだ

In tiefem Gram verzehr ich mich,
Mir ist die Freude hin,
Auf Erden mir die Hoffnung wich,
Ich hier so einsam bin.

深い悲しみに僕はやつれ
よろこびは去ってしまった
この地上から希望はなくなり
ぼくはここで本当にひとりぼっちだ

So sehnend klang im Wald das Lied,
So sehnend klang es durch die Nacht,
Die Herzen es zum Himmel zieht
Mit wunderbarer Macht.

その歌は憧れにもえて森に響く
憧れにもえて夜通し響くのだ
その響きは心と心を天上へ導いてゆく
不思議な力でもって

Der Frühling will kommen,
Der Frühling, meine Freud',
Nun mach' ich mich fertig
Zum Wandern bereit.

春が来るだろう
春、ぼくのよろこび
今やぼくは整えた
旅に出る支度を


「冬の旅」の詩人ミュラーの詩と、「ロザムンデ」の女流台本作家シェジの詩(第5,6節)をくっつけて最後の節はシューベルトの自作のようです(ちょっと自信ないのでもうちょっと調べてみます)。
クラリネットとの三重奏、大人になったハイジの歌みたいな感じです

前奏がちょこっと欠けていますが。
Der Hirt auf dem Felsen

この記事のみを表示する終わりました

演奏会

ヴォルフの「イタリア歌の本」全曲演奏会が昨日終わりました。
ご来場下さった方々、心よりお礼申し上げます。

自分の言葉で詩を訳したことで、イメージが明確になり、毎日更新するのは大変でしたが、やって良かったなと思います。

今後はしばらくオペラ漬け、10日に旧奏楽堂でプッチーニとレオンカヴァッロの「ラ・ボエーム」聴き比べ、私はレオンカヴァッロ担当です。
11/10 旧奏楽堂

21日にヨコスカ芸術劇場でメノッティの「電話」と「霊媒」をピアノ伴奏でオペラ公演。
11/21 ヨコスカ芸術劇場

二期会研修所の方も今月末に試演会があります。

しばらく亀さんテンポでの更新になるかもしれませんが、またメーリケ歌曲を復活したいと思っていますので、どうぞ今後ともよろしくお付き合い下さい。

楽屋にて
イタリア歌の本

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その46

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬⅥ
Ich hab in Penna einen Liebsten wohnen,

あたし、ペンナに住んでる恋人がいるの、
In der Maremmeneb'ne einen andern,
マレンマ平野には他の人がいるし、
Einen im schönen Hafen von Ancona,
アンコーナの美しい港にも一人いるわ、
Zum vierten muß ich nach Viterbo wandern;
4人目はヴィテルボまで行かなきゃいけないの。
Ein andrer wohnt in Casentino dort,
もう一人はカゼンティーノに住んでて、
Der nächste lebt mit mir am selben Ort,
お次は私と同じ町にいるのよ。
Und wieder einen hab ich in Magione,
続いてもう一人はマジョーネにいるし、
Vier in La Fratta, zehn in Castiglione.
ラ・フラッタには4人、カスティリオーネには10人よ。


チャンチャン
以前にもこの歌を紹介しましたがバレンタイン、この曲集の中で第1曲とこれが大変有名です。終曲を飾るにふさわしい華麗なピアノの後奏で幕を閉じます。

(3'57"から) Ich hab in Penna einen Liebsten wohnen