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猫とワタシ

おと と おと と

~ピアニスト朴令鈴*音音(おとね)工房~

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その44

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬⅣ
O wüßtest du, wie viel ich deinetwegen,

ああ、君はわかっているのか、
Du falsche Renegatin, litt zur Nacht,
この不実な浮気女め、君のためにぼくがどれだけ夜に苦しんだかを
Indes du im verschloßnen Haus gelegen
錠をおろした家の中で君がお休みだった頃、
Und ich die Zeit im Freien zugebracht.
僕はその時間を外で過ごしたんだ
Als Rosenwasser diente mir der Regen,
雨はバラの香水として役に立ったし
Der Blitz hat Liebesbotschaft mir gebracht;
稲妻は愛の便りを運んでくれた
Ich habe Würfel mit dem Sturm gespielt,
嵐とはサイコロで遊んださ
Als unter deinem Dach ich Wache hielt.
君んちの軒下で見張りをしてる時にね
 Mein Bett war unter deinem Dach bereitet,
 僕の寝床はその軒下に整えられてたよ
Der Himmel lag als Decke drauf gebreitet,
空はその上に広げられた掛け布団てわけだ
 Die Schwelle deiner Tür, das war mein Kissen -
 ドアの敷居は僕の枕となった
Ich Ärmster, ach, was hab ich ausstehn müssen!
この世で最も哀れなぼく、ああ、どれだけ耐えなければならないんだ!


昨日はロバのセレナーデの方がましだと罵られ、ほんと、どれだけ耐えるんでしょう…!

O wüßtest du
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この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その43

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬⅢ
Schweig einmal still, du garst'ger Schwätzer dort!

ちょっと、おとなしく黙ったらどう、このムカつくおしゃべり!
Zum Ekel ist mir dein verwünschtes Singen.
あんたの忌々しい歌を聴いてると吐き気がするのよ
Und triebst du es bis morgen früh so fort,
明日の朝まで続けたって
Doch würde dir kein schmuckes Lied gelingen.
いい歌なんかできっこないわ
Schweig einmal still und lege dich aufs Ohr!
ちょっと、おとなしく黙って、寝床に入んなさいな
Das Ständchen eines Esels zög ich vor.
ロバのセレナーデの方がましよ


42番の歌であるように、風が強くて呼吸がままならなかったんです、一生懸命歌ってみたものの声がひっくり返っちゃいました(っていう伴奏形)。彼女の怒りは沸々と燃え上がり、最後にはロバがヒヒーンと嘶く始末。
変な歌~


(3'06"から) Schweig einmal still,

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その42

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Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬⅡ
Nicht länger kann ich singen, denn der Wind

これ以上ぼくは歌えないよ、だって
Weht stark und macht dem Atem was zu schaffen.
風が強くて息をするのもへとへとだ
Auch fürcht ich, daß die Zeit umsonst verrinnt.
ぼくは恐れもしている、それは時間を無駄に過ごしていないかということ
Ja wär ich sicher, ging ich jetzt nicht schlafen.
ぼくに確信があれば、いま帰って寝たりはしない
Ja wüßt ich was, würd ich nicht heimspazieren
それがわかれば、おうちで右往左往したり
Und einsam diese schöne Zeit verlieren.
独りぼっちでこの素晴らしい時間を無駄にしたりはしないんだけどな


ディースカウがこの曲をアンコールで歌っているCDがありますが、「Nicht länger~ もうこれ以上歌えない」と歌いだしたところでお客さんが大受けしてます

残り4曲となり、演奏会までにギリギリ間に合いそうです
東京室内歌劇場のブログで演奏会のことと私のブログを記事にして下さいました!
制作部屋
私のドアップが出てきますので、心の準備をしてクリックしてくださいませ。

(2'07"から) Nicht länger kann ich singen

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その41

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬⅠ
Heut Nacht erhob ich mich um Mitternacht, 

今日の夜、真夜中にぼくは起き上がった
Da war mein Herz mir heimlich fortgeschlichen.
するとぼくの心がこっそり抜け出していた
Ich frug: Herz, wohin stürmst du so mit Macht?
ぼくは尋ねた、心よ、そんな勢いよくどこへ駆けつけるというのだ?
Es sprach: Nur Euch zu sehn, sei es entwichen.
心は云う、ただ彼女に会うために、抜け出したんだ
Nun sieh, wie muß es um mein Lieben stehn:
さあごらん、愛ゆえにいかにそうならざるを得なかったか
Mein Herz entweicht der Brust, um dich zu sehn!
僕の心は君に会おうと胸を抜け出したんだ!


38番で「心臓が飛び出しそうになるから僕を見るときは合図をおくれ」と云ってたのに、やっぱりとび出しちゃったみたいですね。

(11'04"から) Heut Nacht erhob ich mich

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その40

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅬ
O wär dein Haus durchsichtig wie ein Glas,

ああ、あなたのおうちがガラスのように透明だったら
Mein Holder, wenn ich mich vorüberstehle!
優しい人、私がこっそり通りかかる時に!
Dann säh' ich drinnen dich ohn Unterlaß,
そしたら私はおうちの中のあなたをずっと見ていられるのに
Wie blickt' ich dann nach dir mit ganzer Seele!
全身全霊であなたをどんなに見つめることでしょう!
Wie viele Blicke schickte dir mein Herz,
私の心はどれだけたくさんの視線をあなたに贈ることでしょう
Mehr als da Tropfen hat der Fluß im März!
5月の川の水滴よりも多くの視線を!
Wie viele Blicke schickt' ich dir entgegen,
私はどれだけたくさんの視線をあなたに向けて贈ることでしょう
Mehr als da Tropfen niedersprühn im Regen!
降り注ぐ雨の中の水滴よりも多くの視線を!


水滴をあらわすピアノの音形が印象的です。

今日の寒さに加えまわりで淋しい出来事が重なり、立ち止まると涙が溢れそうになるけど、空を見上げると抜けるような青さ。冬の空は高く美しいです。

(12'56"から) O wär dein Haus durchsichtig