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猫とワタシ

おと と おと と

~ピアニスト朴令鈴*音音(おとね)工房~

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その14

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅣ
Geselle, woll'n wir uns in Kutten hüllen,

よう、兄弟、俺ら修道服を身にまとってみないか
Die Welt dem lassen, den sie mag ergötzen?
娑婆のことはお楽しみの奴に任せといてよ。
Dann pochen wir an Tür um Tür im Stillen:
それで一軒一軒こっそり戸を叩くんだ
"Gebt einem armen Mönch um Jesu Willen,"
「イエス様のためにこの哀れな僧にお恵みを」
O lieber Pater, du musst später kommen,
ああ、神父様、後でおいでください、
Wenn aus dem Ofen wird das Brot genommen.
かまどからパンを取りだした時に。
O lieber Pater, komm nur später wieder,
ああ、神父様、また後でお越しください、
Ein Töchterlein von mir liegt krank danieder.
うちの娘っこが病気で寝ているもので。
-Und ist sie krank, so lasst mich zu ihr gehn,
-娘さんが病気なら、私を彼女の所へ案内しなさい、
Dass sie nicht etwa sterbe unversehen.
そしたら娘さんが思いがけず死んだりすることはないであろう。
Und ist sie krank, so lasst mich nach ihr schauen,
娘さんが病気なら、私を彼女に会わせなさい、
Dass sie mir ihre Beichte mag vertrauen.
そしたら娘さんはわたしに懺悔を頼めるであろう。
Schliesst Tür und Fenster, dass uns keiner störe,
戸と窓を閉めなさい、誰にも邪魔されないように、
Wenn ich des armen Kindes Beichte höre!
私がかわいそうな娘の懺悔を聴く間にな。

昨日、今日とヘルムート・ドイチュ先生が桐朋で公開レッスンにいらっしゃいました。
流暢な日本語でレッスンして下さるんですけど、演奏でお見かけするのとは全然違ってとてもおちゃめな方でした。

Geselle
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この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その13

リート:ヴォルフ

Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)

ⅩⅢ
Hoffärtig seid Ihr, schönes Kind, und geht

お高くとまってらっしゃるねえ、綺麗なお譲さん、
Mit Euren Freiern um auf stolzem Fuss.
求婚者たちをはべらせて、誇らしげな足取り
Spricht man Euch an, kaum dass Ihr Rede steht,
話しかけてもなんのお言葉もいただけない、
Als kostet Euch zu viel ein holder Gruss.
優しいご挨拶をもらうのにずいぶんお高くつくようだ。
Bist keines Alexanders Töchterlein,
アレクサンダー大王の娘でもあるまいし
Kein Königreich wird deine Mitgift sein,
持参金が王国ってわけでもあるまいに
Und willst du nicht das Gold, so nimm das Zinn;
金(きん)がいらなきゃ錫でも手に入れろ、
willst du nicht Liebe, nimm Verachtung hin.
愛がいらなきゃ、軽蔑でもくらえ。

あたしゃ金と愛が欲しい!

(6'24"から) Hoffärtig seid Ihr

この記事のみを表示するヴォルフのイタリア歌曲集 その12

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Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)


Nein, junger Herr, so treibt man's nicht, fürwahr;

だめよ、若い君、世間の人はそんな風にはしないわよ、まったく。
Man sorgt dafür, sich schicklich zu betragen.
みんな礼儀正しく振舞うように気遣うものよ。
Für alltags bin ich gut genug, nicht wahr?
平日は私で十分、そうじゃない?
Doch Bessre suchst du dir an Feiertagen.
でも祝日にはもっといい人を探すんでしょ。
Nein, junger Herr, wirst du so weiter sünd'gen,
だめよ、若い君、これ以上悪いことしたら、
Wird dir den Dienst dein Alltagsliebchen künd'gen.
あなたの平日用恋人はご奉公を辞退申し上げますわ。

浮気心もほどほどに

(14'15"から) Nein, junger Herr

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Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)


Wie lange schon war immer mein Verlangen:

もうどれほど長く変わらぬ願いをいだき続けているでしょう。
Ach, wäre doch ein Musikus mir gut!
ああ、音楽家の恋人がいたら!
Nun liess der Herr mich meinen Wunsch erlangen
さて、神様がわたしの願いを叶えてくださって
Und schickt mir einen, ganz wie Milch und Blut.
わたしにある方を、まことにはつらつとした方をおくって下さったの、
Da kommt er eben her mit sanfter Miene,
ほら、ちょうどこちらにいらっしゃるわ、優しいお顔をして、
Und senkt den Kopf und spielt die Violine.
お辞儀をしてヴァイオリンを弾くの。


ヴォルフならではのウィットにとんだ曲。素敵な王子様のヴァイオリンの腕前はいかに。ピアノの後奏が彼の演奏ということなのですが・・・下のリンクからYouTubeで聴いて頂くか、11月5日にTOKYO FMホールに聴きにいらしてください

(2'25"から) Wie lange schon

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Hugo Wolf フーゴ・ヴォルフ
Italienisches Liederbuch イタリア歌曲集
Paul Heyse パウル・ハイゼ(独訳)


Du denkst mit einem Fädchen mich zu fangen,

あなたはそんなか細い糸で私を釣りあげて
Mit einem Blick schon mich verliebt zu machen?
一目惚れさせようって気なの?
Ich fing schon andre, die sich höher schwangen;
あたしはもう別のひとを捕まえたの、もっと上手に口説いてくれる人。
Du darfst mir ja nicht trau'n, siehst du mich lachen.
あたしが笑みを見せたからって、あたしに期待しちゃだめよ。
Schon andre fing ich, glaub' es sicherlich.
もう別のひとを捕まえたの、本当よ。
Ich bin verliebt, doch eben nicht in dich.
あたしは恋をしているわ、でもつまりあなたにじゃないのよ。


この夏は二期会の「魔笛」公演に関わっていました。今日楽日を迎え大成功のうち幕を閉じました。
日本語台詞にドイツ語歌唱ということで、言語指導にS先生がいらして下さっていたので、このチャンスを逃すまいと今日質問を持って行きました。
3行目の"die sich hörher schwangen"をどう訳せばよいか。
直訳では「より高く飛び上がった人たち」となりなんだかよくわからないのですが、つまり一行目の「細い糸で釣ってまえ」って不精者ではなく、積極的に熱く口説いてくれる人、っていうニュアンスという事でした。
「高く飛び上がる」んだ・・・で思い出したのが「ダーウィンがきた!」(NHKの動物番組)で観た”ムンクイトマキエイ”。魚のエイですが海面から2Mの高さまで飛ぶんだそうです。それは雌の気を引くためとか。雄は大変ですね。


Du denkst mit einem Fädchen